ファーストフィッシュ
今シーズンも例年の通り、九頭竜川のサクラマス釣行からスタートした。4日間竿を出すものの、魚からのコンタクトがない間に桜の開花が聞かれるようになった。
もちろんサクラマスが釣れればいいスタートがきれたと言い切れるのであろう。しかしそろそろ渓流心がウズウズし、魚の顔が見たくなってきた。
気分転換にショートロッドとカーディナル、自作のハンドメイドルアーと仲間がビルドしてくれたランディングネットを持って渓流に向かった。渓流だから簡単に釣れるとは甚だ思ってはいない。この時期だからこそ容易ではないことも承知ではあった。しかし癒されに来たのに魚からの反応が何一つないため、少しも晴れた気分にはなれない。水中の生き物たちに生命感がないため、まだまだ早すぎたかと悔やみながら釣り歩いた。そんな中、唯一の反応を見せてくれたのは黄金色をしたイワナであった。狙い通りといえば狙い通り。早期のタイミング、雪代で動くタイプであろうか。上出来のファーストフィッシュである。
久々の魚に一人歓喜し、その感触に安堵した。
気分をリセットできた。 “あとひと月だけサクラマスと向き合おう。”