失態

 5月も中旬になり気温も日中は汗ばむほどになってきた。水温も安定し、いたるところで様々な水性昆虫も活発にハッチしている。毎年のことではあるが、こうなると私のアマゴに対する気持ちが高ぶる時期になります。
前夜の雨による水位上昇に期待してアマゴ狙いで川に向かった。川の状態は期待どおりに仕上がっていた。ここぞというポイントにルアーを流すがそうそううまくはいかない。しかし、瀬頭(流れの速い白泡)の中をうまく通すとこの日はイワナからの反応がすこぶるいい。アマゴの上手に定位している感じだった。

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今回はどうやらイワナ日和のようだった。
ポイント移動を数回繰り返したのちたどり着いたポイントでの一投目、白泡の下からデカイ魚が自作のミノウを襲った。ライトなタックルだったこともあり、慎重にやり取りし、なんとか岸辺にそのデカイ魚体を横たわらせることに成功した。
内寸24cmのランディングネットには当然出番はなく、慌てて生け簀を作った。何かを成し遂げた余韻に浸りながらカメラを出そうとベストを脱ごうとした瞬間、その魚は生け簀の中でドタバタと暴れ、生け簀から脱走しかかったのである。慌ててロッドを握ったのだがラインをぶち切って、口には自作ミノウを付けたまま逃がしてしまった。フックはシングルバーブレスフックのためうまく外れてくれることを願うも、それ以上に一枚もカメラにその魚体をおさめることが出来なかったことに悔いが残った。50cmを越えていたであろう、はたまた60cm近くあったであろうか、メジャーをあてることは叶わなかった大イワナだった。

気を取り直して…。同ポイント白泡の中…。またきた。
先ほどよりも一回りサイズダウンではあったが十分なイワナが相手をしてくれた。またもや当然内寸24cmのランディングネットには出番はない。自身のレコードサイズの更新だ。天と地を味わった1日。こんな日もあるのが釣りなんだと改めて思う。

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