テン泊釣行

久々のテン泊釣行。7月に一度予定をしたものの、悪天候の予報だったため断念をした。

今回は3時間ほどの峠越えコース。5年ぶりのエリアへのテン泊釣行。

初日、テン場に着きテントを張り終えフライロッドを握り、第一目的であった支流へ向かう。

溪の様子を見て愕然とした。水がない?

伏流水になってしまったというだけの問題だけではない事情がありそうだった。今回はその上流の様子を確認することは諦め、下った本流筋を釣り上がることにした。魚はいるものの、サイズも小さくなかなかフライを吸い込まない。そんな中ファーストヒットしたのは少しずつ秋めいた魚だった。

同行者も9寸ほどのヤマメを頭にその他はサイズに悩む初日となった。

夜の宴は言うまでもなく、焚き火を眺めながらまったりとしたいい夜を過ごす。

2日目、別の支流を釣り上がった。ポツポツと水面を割って出る魚は小物ばかりではあったが、釣り上がるにつれてイワナも混じるようになった。

その後、ぶち当たった堰堤でドラマは起きた。まずは同行の仲間が丸々と太った33cmのイワナを釣り上げた。

二人でその余韻に浸った直後、私の番がきた。早々にフライを木に引っかけてしまった。ティペットを結び直し繋いだカディス#14、それまでの魚のサイズを考慮し、夏としては少し消極的な選択だった。落ち込みの流芯の右脇をナチュラルに流すと “すっ” と水面でフライを咥えた。

遡上ヤマメ37cm

仲間とハイタッチをし、何かをやり遂げた気持ちになった。もうそれ以上の何かを求める気持ちにもならずこれにて竿を納めた。

今回の渓流は過去に釣り上げることは無かったが、下流から遡上した大型の魚を数回見ていた。そして出逢いの可能性があることは承知していたが、まさかドライフライで釣れるとは思ってもいなかった。産卵のために遡上し、熟した個体が捕食行動をとることを知った。

まだまだフライフィッシング初心者である私のメモリアルな一尾になったことに間違いはなく、そしてその翌日には、峠を越えたことによって体がバキバキになったことは言うまでもない。